トピックス

topics


elama創業ストーリー episode.4(前編)

2024年7月17日 | 特集


【4】木を見て森を見ず:経営の現実(前編)

長い年月を医療業界で過ごしてきた二人だったが、

医療の「経営」においてはまったくの素人だった。

業界内における知識や経験してきたことには自信があったが、

経営という新たな領域に足を踏み入れることは、

まるで未踏のジャングルに分け入るかのような感覚だった。

当初、何から手を付けるべきかすら分からず、オフィス用品の選定にも苦慮した。

家庭用インクジェットプリンターやポケットWi-Fiで業務を進める様子は、

今思えば微笑ましいエピソードだ。


「これまでの仕事は、まさに『木を見て森を見ず』状態だった」

と後に2人は語る。

“経営”という広大な“森”の中に、

こんなにも多種多様な’木’、

つまり多くの’仕事’が存在するとは思いもしなかった。

今まで見ていた’仕事’とは、ほんの自分の身の回りのことだけ…。


2人は日々の業務をこなす中で、

次第にその“森”の輪郭がぼんやりと浮かび上がり始めた。

‘仕事’の一つ一つが積み重なるたびに、

“森”の解像度が少しずつ上がっていく。

そして、

“森”の全体像がくっきりと見えてくるにつれて、

彼らは一層多くの’木々’に気付くようになり、

そのたびに頭を抱えることになるのだった。

それでも、

2人がなんとかこの難題を乗り越えることができたのは、

彼らそれぞれが持つ異なる特性があったからだった。

その特性とは、


藤田の持つ「鷹の眼」と、

東の持つ「虎の眼」であった。


(続く)