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elama創業ストーリー episode.7-④

2025年2月23日 | 特集


【7】経営の壁:elamaの羅針盤

今日も会合は、東が用意した事項書に従い進んでいる。

例によって東が中心となり
会議が取り仕切られている。

そう、傍目には映った。

ところが、藤田はすぐに気づく。

「スタッフが萎縮してる。
 目的が東の了承を得るだけになってる。
 elamaをよくするために始めた会議が

 これでは本末転倒だ。」

そこで藤田は積極的にスタッフをフォローしはじめる。

「この部分をもう少し詳しく教えて。
 あと、これは数字で示してみよう。」

「できない理由を並べるんじゃなくって、
 改善ポイントを用意してみよっか。」

会議で出る提案を
事前に解像度高く仕上げておくよう藤田は努めた。

冷静さと明確さを徹底して。

さらに東にも率直に告げる。

「会議に緊張感は必要。
 ただ、スタッフを萎縮させてしまっては
 意味がないと思う。」

はじめは毎週、4~5時間にも及んだ会議が
一年の試行錯誤を繰り返した今では
月に一度の会議に落ち着いている。

「2歩進んだら1歩下がるみたいな
 繰り返しですけど。」

東は微笑ましげに語る。

「熱血タイプの私を、
 藤田がしっかり微調整してくれるんです」

藤田もまた

「自分があれこれ言うせいか、
 東もメモを多く取ったり
 動画や本で勉強を始めたんです」

東は言う。

「最初は会議のたびに
 15~16項目ぐらいまとめてたんです。
 スマホのメモに。
 でも、それが徐々に減っていくんですよね。」

「10個になり、今じゃ4つぐらいに圧縮されました。」

「1件ずつの濃度を高めるようになったんです。」

東の突進力と
その勢いを藤田が巧みに舵取りし
今では、
時間を短くしながら質を上げることに成功したのだ。

2人の止まぬ組織改革への探究心と絶妙な連携
さらに呼応するスタッフたちが

いまのelamaを築き上げている。

(終わり)